第108回 日本児童文学学会 中部例会(9月例会)ご案内
第108回 日本児童文学学会中部例会を下記の通り開催いたします。お忙しいことと存じますが、ぜひご参加いただきますようご案内を申し上げます。
開催概要
日時:2025 年9月6日(土) 14:00~16:00終了予定
会場:allobu(アローブ)おおぶ文化交流の杜図書館 会議室1・2
〒474-0053 愛知県大府市柊山町六丁目150-1 Tel 0562-48-1808
参加方法
- 本例会は対面形式で開催いたします。
- 体調面にご不安のある方は、ご参加をお控えください。
タイムテーブル
- 13:40~ 受付
- 14:00~14:05 開会あいさつ
- 14:05~15:05 対談(60分)
- 15:05~15:15 休憩(10分)
- 15:15~15:55 研究発表(発表30分 質疑応答10分)
- 15:55~16:00 閉会のあいさつ、諸連絡
研究発表(発表30分、質疑応答10分)
V. L.バートン『ちいさいおうち』における物語る絵と描く言葉、ページめくりのダイナミズム
ーA. N. ホワイトヘッドの時間概念を手がかりに
村田康常 氏(名古屋柳城女子大学)
優れた絵本作品が物語世界を開いていく働きには、B.ベイダーが言ったように、言葉と絵、そして綴じられたページをめくらせる作りの3つの要因が相働いているといえる。本発表では、ベイダーが「ページめくりが生むドラマ」と呼んだ要因について、アメリカ絵本の黄金期を代表する作家V. L.バートンの作品『ちいさいおうち』の絵と言葉の両面から見ていく。
この作品には、「ページめくりが生むドラマ」として、①ページをめくる手を止めさせて1つの場面に没入させるような奥行きのある表現と、②次の場面へとページをめくらせて各場面を重層的に重ねていくことで物語世界の時間的な広がりを表現する手法という2種のドラマがある。それは、①1画面で1つの小宇宙を描き尽き出していくダイナミックな構図と繰り返しの中で変化をつけていく語りの構造、②赤羽末吉が言った、次のページへ流れていく絵ではなくそれぞれの絵が1つ1つの小編物語を描き出しながら全体が統一的な主題で繋がっていくという仕方で絵と言葉が相まってページをめくらせたりその手を止めさせたりする絵本の全体構造といっていいだろう。
本発表では、これら2種のドラマティックな表現技法を検討するために、試みとして、英米で活躍した哲学者A. N.ホワイトヘッドのプロセスと関係性の哲学を作品解釈の手がかりとして用いたい。
対談
おおぶ文化交流の杜図書館と子どもの本の今
講 師 村上清志(おおぶ文化交流の杜図書館 図書館長)
講 師 宮﨑 忍(おおぶ文化交流の杜図書館 児童サービス責任者)
聞き手 松岡礼子(至学館大学准教授、至学館大学附属図書館 図書館長)
2024年9月例会ではO.L.V.(おおぶ文化交流の杜図書館ボランティアグループ)代表・神田由美さんをお招きして、O.L.V.の活動の歴史および開館10年の節目に刊行された『世界の絵本・作家 総覧』(勉誠社)の制作背景についてお話しいただきました。
このたびの対談では、おおぶ文化交流の杜図書館の図書館長と児童サービス責任者にご登壇いただき、具体的なデータにもとづいて子どもの本の今をお話しいただきます。
〇講師プロフィール
村上清志氏 名古屋市出身。2023年4月よりおおぶ文化交流の杜図書館図書館長。
宮﨑忍氏 名古屋市出身。2025年6月よりおおぶ文化交流の杜図書館児童サービス責任者。
日本児童文学学会中部支部事務局からのお願い
*『児童文学論叢』編集委員会より 原稿募集のお知らせ*
『児童文学論叢』第24号を来年度(2026年)秋に発行いたします。執筆ご希望の方は、2025年12月26日(金)までに論叢編集委員(中川(村田)あゆみ: murata@nagoya-aoi.ac.jp) までお知らせください。原稿締め切は、2026年3月末日です。皆さま、奮ってご応募くださいますようお願いいたします。
*会計より*
2025 年度の支部会費2,000 円が未納の方は、納入をお願いいたします。お手数をおかけしますが、お早めに下記郵便局振込口座に、備え付けの用紙を使って振り込みをお願いいたします。休日でもATM が稼働しているときは振り込みができます。
口座番号:00550-4-52140
口座名称:日本児童文学学会中部支部
(他行からの振込みの場合は、〇五九(ゼロゴキュウ)店 当座 0052140 です。)
〒480-1197 愛知県長久手市片平二丁目9
愛知淑徳大学福祉貢献学部
青木文美研究室気付
電話:0561-62-4111(代表)