日本児童文学学会紀要「児童文学研究」 総目次
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【第 1 号(1971 年秋季号)】
■ 自由論文
- 児童文学における「伝え」の問題 (本田 和子)
- 南吉文学に見る孤独と背信と没倫理性
―幼時に取材した自伝的小説を中心として―(浜野 卓也) - 宮沢賢治童話の色彩 ―児童文学性の一側面― (大藤 幹夫)
- 龍の目の涙」「ある島の狐」の初出について (向川 幹雄)
- 「泣いた赤鬼」新旧版の比較 (山本 道子)
- 異名同人考 (藤田 圭雄)
- ロフティングについて ―「ドリトル先生物語」の作者― (白木 茂)
- アンデルセンの母が息子にあてた手紙 (山室 静)
- イラン・インド両国にみるアジアの児童書出版の現状 (金平 聖之助)
■ 書評
- 「国文学」の特集に触れて (上野 明雄)
- 『童話の作り方』(福田清人 著) (村松 定孝)
- 『日本の童話作家』(日本児童文学々会 編) (根本 正義)
【第 2 号】
※在庫・販売なし【第 3 号(1973 年秋季)】
■ 自由論文
- 日本の子どもたちの行末 (石森 延男)
- 「童話」という呼び名 (藤田 圭雄)
- 日の目を見なかった「日本童話」 ―童話作家協会の機関雑誌― (渋沢青花)
- 雨情の童謡と「事物の生活」についての一考察 (渋谷 和子)
- 絵本観の変遷 (永田 桂子)
- 絵本画家、マリウス・センダック論 (金平 聖之助)
- 童話作家・細川風谷の行方 (村松 定孝)
- ホフマン『もじゃもじゃペーター』の日本最初の紹介(2) (上 笙一郎)
■ 資料・研究文献紹介
- ロシア児童文学史(その二) (A・P・バーブシキナ 著 北村順治 訳)
- 満州児童文学資料(その二) (石森 延男 編)
- あいつぐ児童文学誌の創刊 (上野 明雄)
- 児童文学研究書の現況 (上野 明雄)
【第 4 号(1975 年春季)】
■ 自由論文
- 明治の児童雑誌「わらんべ」 (藤田 圭雄)
- 絵本観の変遷 (二)胎動期(明治元年~明治三十年あたりまで) (永田 桂子)
- 「ろばの皮」についての一考察 (石澤 小枝子)
- ロシア児童文学史(三) (A・P・バーブシキナ 著 北村順治 訳)
- 満州児童文学資料(その二) 雑誌、刊行物、新聞など掲載されたもの (石森 延男 編)
【第 5 号(1975 年秋季)】
■ 自由論文
- 「ろばの皮」との比較による小波お伽噺化の一考察 (石澤 小枝子)
- 「家庭教育・歴史読本」について (勝尾 金彌)
- 絵本観の変遷 (三)混迷期(昭和三十年あたり~大正十年まで) (永田 桂子)
- 小川未明・童画作家への出発 ―「少年文庫」から『赤い船』へ― (畠山 兆子)
- モーヌの大将について (牧野 文子)
- 現代日本における〈花物語〉の系譜 ―女流児童文学の一側面―(上 笙一郎)
【第 6 号(1976 年)】
■ 自由論文
- お山の杉の子 ―吉田テフ子― (楠木 繁雄)
- 絵本観の変遷 (四)誕生期(大正十一年~昭和十二年まで) (永田 桂子)
- 文学と児童像についての一考察 (定松 正)
- 有島武郎の児童文学 (増子 正一)
- 子供の歌と遊びとの関連性 (菅沼 康憲)
【第 7 号(1976 年秋季)】
■ 自由論文
- 与志雄童話の再評価 (関口 安義)
- 教科書に見る婦人像 (高橋 美代子)
- 昭和児童文学の再検討 ―児童文学に翻訳論争はあったか― (根本 正義)
- 有島武郎の児童文学(その三) (増子 正一)
- 子供の歌と遊びとの関連性(二) (菅沼 康憲)
【No.8(1978 年夏季)】
■ 自由論文
- 物語体験としてのイニシェーション ―「家出」の象徴をめぐって― (本田 和子)
- ラ・フォンテーヌの『寓話詩』におけるモラルについて (牧野 文子)
- ローラ・インガルス・ワイルダーの生涯と“小さな家シリーズ” (谷口 由美子)
- 有島武郎の児童文学(その四) (増子 正一)
■ 資料・研究文献紹介・その他
- 昭和五十二年度研究書リスト
- 第一回 児童文学学会賞
【第9号(1978 年秋季)】
※販売なし■ 自由論文
- 試論 児童文学作品における知覚イメージ (竹内 オサム)
- 新美南吉論 (北井 千鶴)
- 絵本観の変遷 (五)萌芽期(昭和十三年~終戦まで) (永田 桂子) ※前半のみ
■ 書評
- 『詩と童話について』(与田準一 著) (弥吉 菅一)
- 『未明童話の研究』(続橋達雄 著) (大藤 幹夫)
■ 資料・研究文献紹介・その他
- アメリカ議会図書館児童図書館 (三宅 興子)
- 南吉資料整理の昨日今日 (斎藤 寿始子)
- 日本児童文学学会関西例会一覧
【第 10 号(1979 年秋季)】
■ 自由論文
- 『チチノキ』の童謡1 (藤田 圭雄)
- 安房直子の空想物語についての一考察
―「きつねの窓」「鳥」を中心に― (萬屋 秀雄) - 巽 聖歌の童謡について ―自筆童謡集『茱萸』を中心に― (谷 悦子)
- オーストラリア児童文学のファンタジー
―P・ライトソンの「氷がくる」― (片岡 政昭) - フランスにおける子どもの本の書評活動について (新倉 朗子)
- 絵本観の変遷 (六)萌芽期(昭和十三年~終戦まで) (永田 桂子) ※後半
■ 学会研究例会講演より
- 巌谷小波とお伽唱歌 (桑原三郎)
■ 資料・研究文献紹介・その他
- 日本文学研究文献目録 ―1978 年 1~6 月― (向川 幹雄・竹内オサム 編)
- 英語圏文学研究文献目録 ―1978 年 6~12 月― (三宅 興子 編)
- 第二回学会賞・奨励賞について
【第 11 号(1979 年秋季)】
■ 自由論文
- 南吉童話「のら犬」の一考察 (続橋 達雄)
- 江口渙の革命思想と童話観 (上田 信道)
- 佐藤さとるの短編ファンタジーについて ―その特質をさぐる― (萬屋 秀雄)
- イタリアの「灰かぶり」物語 (増山 暁子)
- 「おばあさんの村」論 ―童話を通してみる中野重治文学― (浜野 卓也)
- 池内茱萸=伊丹万作なること (上 笙一郎)
【第 12 号】
※在庫・販売なし【第 13 号(1982 年秋季)】
■ 自由論文
- 石井研堂『鯨幾太郎』の受容について (上田 信道)
- 〈再話〉の創造性 ―長田秀雄「厨子王と安寿姫」の場合― (佐藤 宗子)
- 「権狐」の人物像(一) ―キツネとしてのごん― (北 吉郎)
- 松谷みよ子の再話文体 ―「おしになった娘」「茂吉のねこ」を中心に― (甲田 和子)
- 巌谷小波の文体観 ―文語体から言文一致体へ― (藤本 芳則)
- 戦後―― 「岩波の子どもの本」創刊以前の絵本観 (永田 桂子)
- 戦争児童文学をめぐって (長谷川 潮)
- 雑誌「童話精神」の運動 (五十嵐 康夫)
- 歴史児童文学の現状と今後の課題 (久保 喬)
■ 資料・研究文献紹介
- 英語圏児童文学研究文献目録 (三宅 興子 編)
【第 14 号(1983 年秋季)】
■ 自由論文
- 『コドモノクニ』の童謡 1 (藤田 圭雄)
- なぜ未明は象徴童話を書いたのか (浜野 卓也)
- 「ごん狐」の人物像 ―草稿「権狐」における〈擬獣化〉について― (北 吉郎)
- 「キルーフとオルウェン」の物語 ―ウェールズのアーサーと妖精たち― (中野 節子)
- 思い出の記 (石橋 達三)
【第 15 号(1984 年夏季)】
■ 自由論文
- P・グリパリ「蛇口の妖精」 ―魔法の世界が現実と出会うとき― (谷 恭子)
- シンデレラのガラスの靴論争 (新倉 朗子)
- 中学・代用教員時代の南吉における結核 ―「ごん狐」の主人公の死― (北 吉郎)
- 芥川龍之介と児童文学 ―「白」をめぐる考察― (菅野 信賢)
- 泉鏡花「お銀小銀」をめぐって (藤本 芳則)
- 紅緑の大人ものと少年もの ―「富士に題す」をめぐって― (桑原 三郎)
■ 資料・研究文献紹介
- 日本児童文学・研究文献紹介 (向川 幹雄 編)
- 英語圏児童文学・研究文献紹介 (三宅 興子 編)
【第 16 号(1985 年夏季)】
■ 自由論文
- オトフリート=プロイスラー論 ―作家と作品の間― (森 典子)
- 今西祐行の処女作「ハコちゃん」の成立過程 ―リアリズムへの変質― (三井 喜美子)
- 『昆虫列車』のまど・みちお ―童謡における「娯楽性」の主張― (谷 悦子)
- 新美南吉「花のき村と盗人たち」の成立と、オスカー・ワイルド「わがまゝな大男」(草野 明子)
- 新美南吉の「家」 ―帰りつかぬ物語の不安― (佐藤 宗子)
- 秋田雨雀の童話論 ―童心主義の流れの中で― (上田 信道)
■ 資料・研究文献紹介
- 『現代児童文化講座』総目次 (根本 正義 編)
- 日本児童文学・研究文献紹介(1984 年 1~3 月) (向川 幹雄 編)
- 英語圏児童文学・研究文献紹介 (三宅 興子 編)
【第 17 号(1986 年春季)】
■ 自由論文
- 千葉省三における文体、その選択と意味
―「虎ちやんの日記」を中心にして― (高橋 久子) - 詩歌翼賛 ―「雨ニモマケズ」の遍歴― (桑原 三郎)
- 『少女の友』、その栄光の時代 (遠藤 寛子)
- 中勘助『銀の匙』小論 (西 英生)
- 北田薄氷の児童文学 (藤本 芳則)
■ 資料・研究文献紹介
- 金教善「朝鮮少年文芸団体消長史稿」(1932 年) (滑川 道夫)
- 日本児童文学・研究文献紹介(1984 年 4~12 月) (向川 幹雄 編)
- 英語圏児童文学・研究文献紹介 (三宅 興子 編)
【第 18 号(1987 年春季)】
■ 自由論文
- マンガ本質論の追求 (古林 三樹也)
- 明日の社会への良心の書
―『人間はどれだけの事をして来たか(一)』― (勝尾 金弥) - 宮沢賢治における「反復」の過程 ―詩集『春と修羅』に見る― (松扉 博)
- 有島童話と他の作品 (増子 正一)
- 『こがね丸』『二人むく助』をめぐる批評 (向川 幹雄)
■ 資料・研究文献紹介
- アンデルセン童話百周年記念会資料 (滑川 道夫)
- 日本児童文学・研究文献紹介 ―1985 年― (向川 幹雄 編)
- 英語圏児童文学・研究文献紹介 (三宅 興子 編)
【第 19 号(1987 年秋季)】
- 宮沢賢治の語彙をめぐって ―賢治詩からの視座― (宮沢 健太郎)
- 千葉省三の作品年譜考 ―初期作品を中心に― (副島 逸子)
- 千葉省三と茨城児童芸術運動 (高橋 久子)
- 「コドモノクニ」小考 ―読者論の立場から― (中村 悦子)
- 『日本少年』から『少年倶楽部』にみる少年投書家展望
―“投書”に寄せる少年という時間― (佐藤 光一)
■ 資料・研究文献紹介
- シンポジウム記録 いま『赤い鳥』に何をまなぶか
- 日本児童文学学会創立資料について (滑川 道夫)
- 日本児童文学研究文献目録稿 (向川 幹雄 編)
- 英語圏児童文学研究文献紹介 (三宅 興子 編)
【第 20 号(1988 年秋季)】
特集:日本児童文学学会創立 25 年記念論文入選作- 〈日本児童文学学会創立 25 年記念〉
児童文学・文化研究論文懸賞募集の選考を終えて (冨田 博之)
■ 自由論文
- 児童文学の「文体」における「近世」と「近代」
―明治二十年代前半の児童文学の重層性― (中村 哲也) - 魯迅の児童文学、児童読物への論評
― 一九二、三〇年代の中国児童文学と関連させて― (石田 稔) - 拡大と縮小のパターン
―ルイザ・メイ・オルコットの『若草物語』と『仕事』にみられる 19 世紀のフェミニズム― (浦川 直子) - 『赤毛のアン』の作者 L・M・モンゴメリの実像 (桂 宥子)
- 童装束に現われる児童観の分析
― 十二世紀末以前における貴族の童男・童女を中心として― (加藤 理) - 今井よねと福音紙芝居 (上地 ちづ子)
【第 21 号(1989 年秋季)】
■ 自由論文
- 野口雨情 ―ルソーへの共鳴― (西條 和子)
- 『不思議の国のアリス』における二人の女性像
―ヴィクトリア朝女性史の視点から― (林 豊美) - ヴァージニア・リー・バートン作品論序論 (美谷島 いく子)
- ELEANOR H.PORTER 作品におけるsympathy
―“Pollyanna Grows Up”を中心に― (高橋 久子) - 絵雑誌「コドモノクニ」解題と細目(その一) (中村 悦子・岩崎 真理子)
■ 資料・研究文献紹介
- 日本児童文学研究・評論文献目録(1987 年) (向川 幹雄 編)
- 英語圏児童文学研究文献紹介(1987 年度) (三宅 興子 編)
【第 22 号】
※在庫・販売なし【第 23 号(1991 年)】
※販売なし■ 自由論文
- 愛子叢書の読みについて (続橋 達雄)
- 大正期の日曜学校向け児童読物 ―野辺地天馬と「小光子」― (森田 絵里)
- 〈児童読物改善ニ関スル内務省指示要綱〉にいたる経緯 (浅岡 靖央)
- 「狼森と笊森、盗森」における心理学的イメージの考察 (林 美千代)
- In Fairy-Land から The Princess Nobody へ (三宅 興子)
■ 資料・研究文献紹介
- 児童文学(日本)研究文献目録(1988 年) (向川 幹雄 編)
【第 24 号(1992 年)】
※販売なし■ 自由論文
- 「七一雑報」の子ども向読物をめぐって (勝尾 金弥)
- 尾崎紅葉と児童文学 ―『二人むく助』を中心に― (藤本 芳則)
- 「北守将軍と三人兄弟の医者」論 ―もう一つの西域童話― (多田 幸正)
- 『童謡集 銀の砂』について
―大正期の自由教育の中で生まれた兵庫県の児童詩集― (和田 典子) - 森三郎童話研究 ―第二次「赤い鳥」との関わりを中心に― (酒井 晶代)
- 〈童話〉語義考 ―明治時代― (向川 幹雄)
■ 資料・研究文献紹介
- 英語圏児童文学研究文献解題(1989 年) (三宅 興子 編)
【第 25 号(1993 年 3 月)】
※販売なし■ 自由論文
- 小波のお伽噺化の一方法 ―『日本昔話第二三編牛若丸』上― (早川 史香)
- 魔法使いから魂の導者へ
―J・R・R トールキン『指輪物語』におけるガンダルフ― (高鷲 志子) - 不在の少女たちからのメッセージ
―Virginia Hamilton の ThePlanet of Junior Brown 再読― (藤森 かよこ)
■ 創立 30 周年記念入賞論文
- 『女学雑誌』にあらわれる子供 ―母子関係の展開を中心として― (内藤 知美)
- 「日本児童文庫」の成立とその時代背景 (早川 麻里)
- ピノッキオの成長 ―『エミール』からの考察― (村上 薫)
- 子どものテレビ物語の理解におけるカット技法の役割 (山本 博樹)
■ 資料・研究文献紹介
- 日本児童文学研究文献目録考(1990 年) (向川 幹雄 編)
【第 26 号(1993 年 9 月)】
■ 自由論文
- 高橋太華の児童文学 ―史伝とお伽話を中心に― (上田 信道)
- 西條八十とミス・ローレンス・アルマ・タデマ
―受容における自己中心性について― (畑中 圭一) - 「もうひとりの自分」考
―E・L・カニグズバーグ『ぼくと〈ジョージ〉論』― (奥山 恵) - 雑誌に掲載されたケストナー (泉 千穂子)
- A・L・バーボールド夫人の『子どものためのレッスン』
―英語読み方教育の1テキストをめぐって― (中野 節子)
■ 追悼・滑川道夫
- 滑川道夫 ―晩年の輝き― (関口 安義)
- 文化史としての作文教育史
―滑川道夫著『日本作文綴方教育史1―明治篇』の文化論的地平― (中村 哲也)
■ 資料・研究文献紹介
- 英語圏児童文学研究文献解題 ―1990 年― (三宅 興子 編)
【第 27 号(1994 年)】
■ 自由論文
- 最初の翻訳探偵小説と児童文学
―神田孝平訳「探偵小説 青騎兵」を中心に― (上田信道) - 巌谷小波と〈お伽唱歌〉 (藤本 芳則)
- 「銀河鉄道の夜」と『ユートピアだより』 (多田 幸正)
- 阪田寛夫にみるナンセンス ―「歌の根っこ」考― (谷 悦子)
- フェミニズムから見る『魔女の宅急便』
―「他者」としての魔女(原作)と人間化された魔女(アニメ)― (藤森 かよこ) - 『講談社の絵本』の変遷と戦時下の絵本としての側面 (阿部 紀子)
- “雛”の心性 (森下 みさ子)
- KENNY’S WINDOW における「まど」 (足羽 美恵)
■ 研究報告
- 〈児童読物改善ニ関スル内務省指示要綱の成立〉
―「幼少年少女雑誌改善に関する答申案」との照合― (浅岡 靖央)
■ 資料・研究文献紹介
- 児童文学研究(日本)文献目録 ―1991 年 1 月~1992 年 12 月― (向川 幹雄 編)
- 児童文学研究(英語圏)文献解題 ―1991 年― (三宅 興子 編)
【第 28 号(1995 年)】
■ 自由論文
- 大佛次郎の少年少女向け時代小説におけるヒーロー像の変化
―再生される批判力― (相川 美恵子) - 豊島与志雄と『みかへりの塔』 (久保田 由起子)
- 三木卓『ほろびた国の旅』の文学空間
―自己批評の内在律としての「満州」― (武藤 清吾) - 鈴木三重吉「赤い鳥」創刊への背景の一考察
―「新小説」編集顧問としての経験― (陶山 恵) - WHERE THE WILD THINGS ARE における表支部の役割と機能 (足羽 美恵)
- 帝国の教具としての SAMBO
―The Story of Little Black Sambo の成立当時の「意味」―(難波 博孝・今井 美都子)
■ 追悼・冨田博之
- 冨田博之の演劇教育論とその背景 (上地 ちづ子)
■ 研究報告
- 近代中国における創作児童文学の始まり ―葉聖陶の作品を中心に― (成實 朋子)
■ 資料・研究文献紹介
- 日本児童文学研究文献内容別目録 (向川 幹雄 編)
- 英語圏児童文学研究文献解題 (三宅 興子 編)
- 中国語圏児童文学研究書文献解題 (河野 孝之 編)
- 韓国・朝鮮児童文学研究文献目録 (仲村 修 編)
【第 29 号(1996 年)】
- もうひとつの〈東京遊学案内〉
―明治二〇年代の幼少年雑誌に描かれた遊学少年たち― (酒井 晶代) - 大正期における日米未来戦記の系譜 (上田 信道)
- 椋鳩十作品における屋久島 (久保田 里花)
- 久留島武彦と台湾 (游 珮芸)
- 人間と spirits の相克 ―スーザン・クーパー『ボガート』に見られる現代ファンタジーの問題点― (藤代 恵美子)
- 絵本分析の一試論 ―“お出かけ絵本”の視点構造― (竹内 オサム)
- 日本児童文学研究文献内容別目録 ―1995 年― (向川 幹雄 編)
- 英語圏児童文学研究文献解題 ―1993 年― (三宅 興子 編)
- フランス語圏児童文学研究文献解題 (石澤 小枝子 編)
【第 30 号(1997 年)】
- 「ガドルフの百合」論 ―宮沢賢治の《内なる旅》― (多田 幸正)
- 明治二五年における学童/児童の言説編成
―巌谷小波『当世少年気質』と『暑中休暇』における同一性と差異― (目黒 強) - 松田瓊子研究 ―『紫苑の園』における家庭像の位相― (西嵜 のり子)
- 近代中国における最初の童話集について ―葉聖陶『かかし』を中心に― (成實 朋子)
- 絵本は子どもの空想遊びをどのように描いているか
―心理学的分析試論― (佐々木 宏子) - ジョージ・マクドナルド作品における Dualism(二元性)
―男性対女性― (安藤 理恵子) - 日本児童文学研究文献目録 ―1996 年―(石井直人・上田信道・中川理恵子・藤本芳則 編)
- 英語圏児童文学研究文献解題 ―1994 年― (三宅 興子 編)
- ドイツ語圏児童文学研究論文解題 (上野 陽子 編)
【第 31 号(1998 年)】
■ 自由論文
- 武田雪夫の幼年童話に関する一考察 (藤本 芳則)
- 大佛次郎の作品における〈杉作モデル〉の系譜
―幸福の求め方をめぐって― (相川 美恵子) - 『ペロー童話集』における物語の配列 ―「外面」から「内面」へ― (竹本 尚子)
- ユートピアの作り方
―ケニス・グレアム The Wind in the Willows 再考― (横田 順子)
■ 研究報告
- 近代沖縄の児童文化の歩み ―大正期井波普猷の活動を中心として― (齋木 喜美子)
- 児童読物処分の研究報告 ―昭和 13 年 4 月から 19 年 3 月まで― (宮本 大人)
■ その他
- 日本児童文学研究文献目録 ―1997 年―(石井直人・上田信道・中川理恵子・藤本芳則 編)
- 英語圏児童文学研究文献解題 (三宅 興子 編)
- 中国語圏児童文学研究書文献解題 (河野 孝之 編)
【第 32 号(1999 年)】
■ 自由論文
- 三木露風「赤蜻蛉」の解釈 (和田 典子)
- 山本有三編「日本少国民文庫」の成立と宮沢賢治
―『人類の進歩につくした人々』の検討を中心に― (遠藤 純) - 〈不幸者意識〉を越えて ―南吉の晩年童話の誕生― (北 吉郎)
- 「児童の発見」再考 ―イデオロギー装置論(アルチュセール)に向けて― (目黒 強)
- 『サンゴ島』における帝国主義とその矛盾 (水間 千恵)
- ジル・ペイトン・ウォルシュ Unleaving における〈語り〉の構造 (横田 順子)
■ 研究報告
- 近代沖縄の児童文化に関する研究 ―宮良長包の活動を中心に― (齋木 喜美子)
- 『日本児童文学事典』の誕生まで
―最初の児童文学事典の編者および編集・出版過程― (長谷川 潮)
■ 文献目録・解題
- 日本児童文学研究文献目録 ―1998 年―(石井直人・上田信道・中川理恵子・藤本芳則 編)
- 英語圏児童文学研究文献解題 ―1996 年― (三宅 興子 編)
- フランス語圏児童文学研究文献解題 (石澤 小枝子 編)
【第 33 号(2000 年)】
■ 自由論文
- 有本芳水の少年小説 (上田 信道)
- 南吉の〈夢〉 ―晩年童話の特質― (北 吉郎)
- 冒険小説における驚異性と信憑性
―The Coral Island から Swallows and Amazons に至る変化をめぐって―(水間 千 恵)
■ 追悼・藤田 圭雄
- 藤田圭雄論 (畑中 圭一)
■ 研究報告
- 巌谷小波の子供向け戯曲作品に関する報告
―『新年狂言/春駒』「お伽芝居/春若丸」を中心に― (梶田 明子)
■ 資料・研究文献紹介
- 英語圏児童文学研究文献解題 ―1997 年― (三宅 興子 編)
- 日本児童文学研究文献目録 ―1999 年―(石井直人・上田信道・中川理恵子・藤本芳則 編)
【第 34 号(2001 年)】
■ 自由論文
- 谷崎潤一郎の初期作品における「不良」の表象に関する考察 (目黒 強)
- 新美南吉の晩年童話論
―「幸福な心」の庶民像(「牛をつないだ椿の木」を核に)― (北 吉郎) - 『王の家』(平方久直・作)の「満州」像
―旧植民地を描いた児童文学の可能性と限界― (相川 美恵子) - 阿部知二の児童文学 (和田 典子)
- 野上彌生子訳「ハイヂ」の一考察 (小野 由紀)
■ 追悼・弥吉菅一
- 追悼 わが師・弥吉菅一先生 (大藤 幹夫)
- 弥吉菅一先生の残されたもの (和田 典子)
- 追悼 弥吉菅一先生 (石澤 小枝子)
■ 資料・研究文献紹介
- 英語圏児童文学研究文献解題 ―1998 年― (三宅 興子 編)
- 日本児童文学研究文献目録 ―2000 年―(石井直人・上田信道・中川理恵子・藤本芳則 編)
【第 35 号(2002 年)】
■ 日本児童文学学会四十周年記念論文 入選・佳作作品
- 「幼き者の旗」の誕生過程を考える ―メディアがつくる「銃後」― (相川 美恵子)
- 吉野源三郎「リンカーン伝」生成考 ―戦争をくぐるということ― (奥山 恵)
- 荻原規子作品の王権 ―児童文学作品と素材との関係について― (原田 留美)
■ 自由論文
- 野上彌生子の児童文学
―「赤い鳥」の「お爺さんとお婆さん」を中心に― (小野 由紀) - 小川未明童話研究 ―〈異界〉との交流の見地から― (厚美 尚子)
- 朝鮮総督府・朝鮮教育会『普通学校 児童文庫』
―植民地朝鮮と日本児童文学― (大竹 聖美) - 発禁処分の行方 ―石森延男編「満州文庫」と東亜「新満州文庫」― (河野 孝之)
■ 資料・研究文献紹介
- 中国語圏児童文学研究文献解題 ―1994~99 年― (河野 孝之 編)
- 英語圏児童文学研究文献解題 ―1999 年― (三宅 興子 編)
【第 36 号(2003 年)】
■ 自由論文
- 《新日本幼年文庫》『ヒバリノソラニ』考
―「戦時」との関係を考える― (大橋 眞由美) - 新美南吉の描く子ども像 ―「屁」を中心に― (仙田 まどか)
- 「童話」ジャンルの再興 ―読者対象からみた安房直子作品― (山尾 恭代)
- 死者たちの解放へ
―Earthsea シリーズを中心とした「死」と「死者の国」― (織田 まゆみ) - 『銀河鉄道の夜』における反転の物語構造 (大石 加奈子)
- 占領下の児童書検閲 ―壺井栄の「石臼の歌」― (谷 暎子)
■ 資料・研究文献紹介
- 英語圏児童文学研究文献解題 ―2000 年― (三宅 興子 編)
- 日本児童文学研究文献目録 ―2002 年―(向川 幹雄・谷 悦子 編)
【第 37 号(2004 年)】
■ 自由論文
- ベンジャミン・ブリテンのオペラ『ねじの回転』にみる、子ども観への問題提起(井上 征剛)
- 大正期における仙台児童文化運動の発展 (氏家 香菜子)
- トルストイ作「イワンのばか」の最初の受容
―長谷川天渓訳「大悪魔と小悪魔」と内田魯庵訳「馬鹿者イワン」の歴史的意義―(丸尾 美保) - Earthsea シリーズにおけるドラゴン表象 (織田 まゆみ)
■ 追悼・浜野卓也
- 研究者・浜野卓也論 (奥山 恵)
■ 研究報告
- 戦時期から被占領期に刊行された絵本の実態
―「岡本ノート」「創立事務所」「昭和出版」刊行絵本の事例研究― (大橋 眞由美)
■ 資料・研究文献紹介
- 英語圏児童文学研究文献解題 ―2001 年― (多田 昌美・松下 宏子 編)
- 日本児童文学研究文献目録 ―2001・2003 年―(向川 幹雄・谷 悦子・小野 由紀 編)
【第 38 号(2005 年)】
- 「原爆」記述をめぐる一考察
―被占領期の少年雑誌「週刊少國民」およびその改題誌を中心に― (相川 美恵子) - 子どもの「読み」を考える
―『あらしのよるに』のつづき創作から― (林 美千代) - 「自分で決める」 ―『西の魔女が死んだ』の描く主体性について― (藤本 恵)
- 「ファンタジー」に関する基礎的考察
―日本におけるファンタジー論の変遷に着目して― (渡辺 良枝)
■ 資料・研究文献紹介
- 韓国における児童文学研究・評論の歴史と現況 (大竹 聖美)
- 韓国児童文学研究文献解題 ―1967~2004 年― (大竹 聖美 編)
- 英語圏児童文学研究文献解題 ―2002 年― (多田 昌美・松下 宏子 編)
- 日本児童文学研究文献目録 ―2004 年―(向川 幹雄・谷 悦子・小野 由紀 編)
【第 39 号(2006 年)】
■ 自由論文
- メルヒェンから〈お伽噺〉へ
巌谷小波と「オットーのメルヒェン集」
―Prinzessin Eselshaut と「驢馬姫」とをめぐって― (前田 陽子)
■ 研究報告
- 国民教化と児童文学 ―宮古島の「久松五勇士」から見えてくるもの― (齋木 喜美子)
- 函館中央図書館所蔵・台湾発行の児童雑誌について (横田 由紀子)
- 三木露風が『赤い鳥』童謡欄の選者を断った理由 (和田 典子)
■ 資料・研究文献紹介
- 英語圏児童文学研究文献解題 ―2003 年― (多田 昌美・松下 宏子 編)
- 日本児童文学研究文献目録 ―2005 年―(遠藤 純 編)
【第 40 号(2007 年)】
■ 研究報告
- 児童雑誌「コドモ満州」の概要と特徴 (柴村 紀代)
- 戦時下における児童向け『古事記』の受容と変容 ―引用の観点から― (田中 千晶)
■ 第十八回国際児童文学学会研究大会・シンポジウムの報告
- 佐藤宗子・奥山恵・目黒強・成實朋子・Valerie Coghlan(ヴァレリー・コグラン)
■ 研究動向
- 児童文化研究の可能性を求めて ―児童文化研究状況― (加藤 理)
- 宮沢賢治 研究動向 (大島 丈志)
- 海外児童文学 研究動向 (福本 由紀子)
■ 資料・研究文献紹介
- 英語圏児童文学研究文献解題 ―2004 年― (多田 昌美・松下 宏子 編)
- 日本児童文学研究文献目録 ―2006 年―(遠藤 純 編)
【第 41 号(2008 年)】
■ 特集 第四十六回研究大会シンポジウム ―今、「児童文化」の原点を問い直す―
- 第四十六回研究大会シンポジウムの報告 ―企画の趣旨について― (中地 文)
- 大正自由教育と児童文化 ―及川平治と西山哲治を中心として― (中野 光)
- 童謡勃興期に探る児童文化の原点 (畑中 圭一)
- 「児童文化」の史的原像 ―大正期の仙台児童文化活動を通して― (加藤 理)
■ 資料・研究文献紹介
- 英語圏児童文学研究文献解題 ―2005・2006 年― (多田 昌美・松下 宏子 編)
- 中国語圏児童文学研究文献解題 ―2000~2007 年― (河野 孝之・成實 朋子 編)
- 韓国児童文学研究文献解題 ―2005~2007 年― (大竹 聖美 編)
- 日本児童文学研究文献目録 ―2007 年―(遠藤 純 編)
【第 42 号(2009 年)】
■ 依頼論文
- 井伏鱒二の創作方法 ―四〇年代前半の二作を読み解く― (勝尾 金弥)
■ 研究ノート
- 伊波南哲の児童文学 ―戦中の児童雑誌掲載作品を中心に― (齋木 喜美子)
- 日本児童文化協会の創立と前半期の活動 (浅岡 靖央)
- 『西洋勧善夜話』における翻案 ―The National Reader を中心に― (府川 源一郎)
■ 文献目録・解題
- 英語圏児童文学研究文献解題 ―2007 年― (多田 昌美・松下 宏子 編)
- 日本児童文学研究文献目録 ―2008 年― (遠藤 純 編)
【第 43 号(2011 年)】
■ 自由論文
- 『浮浪児の栄光』をめぐる一考察
―〈戦争児童文学〉における位置づけを考える― (相川 美恵子) - 巌谷小波の創作「お伽小説」
―異界往還物語からみる「少年」と「少女」― (蔡 暉映) - エクトール・マロ『家なき子』『家なき娘』における社会問題
―「家族」の表象を中心に― (渡辺 貴規子)
■ 研究ノート
- おてんとさん童話会に見る黎明期児童文化活動 (加藤 理)
■ 文献目録・解題
- 英語圏児童文学研究文献解題 ―2008 年― (多田 昌美・松下 宏子 編)
- 日本児童文学研究文献目録 ―2009 年― (遠藤 純 編)